栄養素の種類と働き

栄養素の種類と働き

炭水化物

炭水化物は、糖質と食物繊維の2種類があります。


糖質の働き

  • エネルギー源
  • 血糖値の維持
  • 脳、脂肪組織、筋肉、肝臓などでの生命維持活動

糖質を使うときには、一緒にビタミンB1、B2、ナイアシンなどのビタミンが必要です。


食物繊維の働き

  • 大腸がんの予防
  • 便秘の解消
  • 毒素の吸収抑制
  • 食事の時の血統上昇を抑制 など

脂質


種類

飽和脂肪酸→動物性の脂肪に多く含まれる

一価不飽和脂肪酸→植物性の脂肪に多く含まれる

多価不飽和脂肪酸→魚油に多く含まれる


脂肪酸の中には「必須脂肪酸」というものがあります。

これは体内で合成することができない脂肪酸で、リノール酸、リノレン酸などが有名です。

この必須脂肪酸は、食事でしか摂取できません。


働き

  • 貯蓄エネルギー源
  • 生体膜の構成成分
  • ビタミンB1の節約
  • 空腹感の軽減(消化作用を抑制)
  • 欠乏すると皮膚炎、脱毛などが起こる
  • 性ホルモンや副腎皮質ホルモンの材料(コレステロールのみ)

たんぱく質

たんぱく質は、アミノ酸が結合しているもののことを言います。


種類

アミノ酸が何個くっついているかによって、その名前が変わります。


2個以上結合している→ペプチド

10個くらい結合している→オリゴペプチド

それ以上結合している→ポリペプチド


アミノ酸の中には「必須アミノ酸」というものがあります。

これは、体内で合成されない、またはされても量が足りないので、必ず食物から摂取しなければなりません。


働き

  • エネルギー源
  • 酵素、インスリン、成長ホルモンなどに変化
  • 免疫のグロブリン、フィブリノゲンになる
  • 筋肉を構成する
  • 皮膚などに含まれるコラーゲンになる
  • 靭帯などに含まれるエラスチンになる
  • 毛、爪、皮膚に含まれるケラチンになる

ビタミン

ビタミンは、微量で生命維持のために重要な働きをします。

体内でほとんど合成されないので、かならず食事などからの摂取が必要です。

ビタミンは、おもに代謝や生理機能を正常に維持するために働いています。


脂溶性ビタミンと水溶性ビタミン

脂溶性ビタミン・・・油と一緒に摂取すると、吸収されやすい。体内には脂肪が多く存在するので、蓄積されやすい。

水溶性ビタミン・・・水に溶けるため、尿中に排泄されやすい。


代表的なビタミン


種類 ビタミン名 作用 多く含む食品 欠乏症
脂溶性ビタミン ビタミンA 目の明暗反応
成長促進
ウナギ、レバー、卵黄、バター、緑黄色野菜など 夜盲症(鳥目)、眼球乾燥症、角膜軟化症
ビタミンD 骨形成
カルシウムを一定に保つ
サカナ、キノコ類、酵母など くる病、テタニー
ビタミンE 抗酸化作用 小麦胚芽、ダイズ油、ぬか油、綿実油など なし
ビタミンK 止血
血液凝固
カリフラワー、ホウレンソウ、トマト、イチゴ、納豆、海藻など 出血傾向、血液凝固低下
水溶性ビタミン ビタミンB1 糖質を使う補助 米・小麦の胚芽、落花生、ごま、のり、レバー、豚肉など 脚気、ウェルニッケ脳症
ビタミンB2 糖質・脂質を使う補助 胚芽、レバー、乳、卵、肉、魚、アーモンド、酵母、くだものなど 口角炎、口唇炎、舌炎、角膜炎
ナイアシン 酸化還元反応 かつお節、魚、乾燥シイタケ、レバー、肉、酵母など ペラグラ
ビタミンB6 アミノ酸・脂質を使う補助 ヒラメ、イワシ、肉、レバー、クルミなど 皮膚炎
ビタミンB12 アミノ酸・脂質を使う補助 ニシン、サバ、肉、レバー、カキなど 悪性貧血
ビタミンC 抗酸化作用
鉄の吸収促進
血を固まりにくくする因子
新鮮な野菜やくだもの 壊血病
葉酸 アミノ酸を使う補助 レバー、豆類、新鮮な緑黄色野菜など 巨赤芽球性貧血
パントテン酸 糖質と脂質を使う補助 レバー、ソラマメ、落花生、鮭、卵など
ビオチン 糖質と脂質を使う補助 レバー、卵黄、カキ、ニシン、ヒラメ、エンドウなど

ミネラル

ミネラルは体内の約4%を占める、微量栄養素です。


①カルシウム

生体内で、最も多量に存在するミネラルです。

骨や歯の主成分である以外に、神経の刺激の伝達、筋肉の収縮にとっても必要です。

また、血液凝固、酵素の活性化などにも関与しています。


欠乏→骨粗鬆粗症、骨軟化症、テタニー

過剰→腎結石、軟骨組織石灰化症


②リン

ミネラルの中ではカルシウムに次いで多く、全ての組織・細胞に存在しています。

リンは骨や歯の硬組織や細胞膜の構成成分であり、また酵素を補う構成成分の元としての役割があります。

通常、食事によって摂取されるので、不足することはありません。

しかし、栄養補助食品や清涼飲料水にはリンが多量に含まれていることがあり、また加工食品には添加物として使用されていることも多いため、過剰摂取が問題となります。


③カリウム

細胞内(筋肉、脳、臓器)に約98%、細胞外(血液、リンパ)に約2%存在しています。

カリウムは筋肉の収縮や酵素の活性化、細胞内の浸透圧の維持など様々な身体の機能に関与しています。

通常の食生活では、欠乏症や過剰症は起こりません。

しかし、夏バテなどによる食事量の減少、下痢、嘔吐、糖尿病や腎疾患によって欠乏することがあります。


④ナトリウム

大部分が、食塩として摂取されます。

血液中のナトリウムは塩素イオンと一緒に働き、浸透圧、細胞間液量、pHの調節、グルコースやアミノ酸の吸収などに関与しています。


欠乏→食欲不振、吐き気、血液濃縮、筋肉痛

過剰→むくみ、高血圧、胃がん


⑤鉄

血液中の酸素を運搬する「ヘモグロビン鉄」、筋肉中の酸素を運搬する「ミオグロビン鉄」などがあります。


欠乏→鉄欠乏性貧血

過剰→血色素症


⑥銅

骨、筋肉、肝臓に存在しています。

銅は鉄の代謝に使われたり、酸化還元反応に関与しています。

実は、ココアで摂取することができるのです。


欠乏→鉄欠乏性貧血(鉄の代謝が悪くなるため)


⑦亜鉛

血液、筋肉、肝臓など、体内に広く存在しています。

成長、免疫系、味覚などの感覚、皮膚、骨の機能維持、ホルモンの分泌・調整に関与しています。

また、皮膚のたんぱく質やコラーゲンを作る過程でも関与しています。


欠乏→成長障害、免疫低下、味覚異常、性腺・皮膚・肝臓・感覚器の機能低下

過剰→中毒症状(通常の食生活では、稀)


⑧セレン

聞きなれないかもしれませんが、酸化障害を防いでおり、ビタミンEの生理作用に似ています。


欠乏→成長阻害、筋肉萎縮、肝障害、不妊症、免疫力低下

過剰→疲労感、悪心・嘔吐、腹痛、心筋梗塞


⑨クロム

クロムは糖・脂質・タンパク質の代謝、結合組織の代謝に関与しています。

また、インスリン作用の増強、免疫反応の改善にも関わっています。


欠乏→成長障害、脂質・タンパク質の代謝異常、糖尿病の誘因


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